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2006年6月26日 (月)

イギリスはおいしい -林 望

 

イギリスはおいしい Book イギリスはおいしい

著者:林 望
販売元:文藝春秋
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一番、おいしいのは著者かと..。

 「不思議の国のアリス」が多分きっかけだと思うのですが、中学生の頃に、イギリス文化にはまりました。特に食べ物。

 正統派のミルクティ、スコーン、フィッシュ&チップス、クリスマスプティング。

 なにぶん、田舎育ちです。輸入雑貨や食品が手に入る環境は少なく、そして、当時、お小遣いなんてもらってなかった私には、おいそれとは買えません。

 デパートの一角に小さな小さな「ソニープラザ」がありまして、そこで売っているクエーカーの「ショートブレッド」は憧れでした。

 デパートで「大英国展」をやった際にはお茶の前をうろうろして、100gいくらのお茶を20gだけ売ってもらうなんて事をしたことがあります。

 わくわくして帰り、一番「ティーポットらしい」急須にそのお茶を入れ、うっとりと「本場のお茶」感を味わいました。

 一口飲んで思いました。思っていたよりおいしくない。

 今思えば、香りもとんでたいまいちのお茶だったかと思います。が、当時は意地でもそんなこと思えませんでした。いつもいれるティーバッグのお茶(といってもトワイニングなんだけど)よりまずいはずがない!だって、「本場のお茶」なのに。

 家族はそんな私を尻目に、美味しい緑茶を飲んでいましたが、私はそのお茶を最後まで大事に大事に飲みました。

 

 「イギリスはおいしい」には、かの国の、食事および食べ物について学者さんらしい目線でかかれていますが、お茶のエピソードは「イギリスは愉快だ」の方にのっています。

 林さんが滞在するマナーハウスの主人、ボストン夫人は、「西洋の東洋趣味」風に、時折プーアール茶を好んで飲みますが、味の事を「なんというか掃除機のホコリの香り」と評して笑います。

 「グリーンノウ物語」を書いたボストン夫人です。中学生の、頭でっかちだった私よりも、なんて素敵に素直なおばあちゃなのだろう、と読むたびに感じます。

 それと同時に、味なんてどうでもよくて、私を「英国」気分にさせてくれたあのお茶はやっぱり、おいしかったんだな、と、しみじみ思います。

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コメント

この本は7,8年前に転勤する際に
親しくしてた神職(神主さん)に頂いた本でした。
それまでは、英国に留学経験のある父から聞いた話で
「うまいもんはない!」と思いこんでいましたが、
実のところはどうなんでしょう?
その留学のイ英国っていうても
40年以上も前なのでよくわかりませんけど・・・
英国は行ってみたい国のひとつです。

投稿: ハティフナット | 2006年6月29日 (木) 09時10分

ハティフナットさんへ

食べ物についてはどうなんでしょうね?
あれこれ読む限り、朝ごはんには間違いがないらしいですが。
 ただ、林さんのエッセイが他のエッセイと違うところ、そしてすばらしいところは、あくまで「日本人」がおいしいと思うポイントと違うことを、きちんと指摘していること。パンについての考察が特に。
 それから、なぜ、おいしくならないかの理由をあげていることだと思います。

 私も英国、ずっとあこがれてます。
 ただ、もはや行かないほうがいいのではないのかと、最近、ちょっと思ったりしています。
 私の頭のなかの「英国」にはきっと勝てないだろうから。

投稿: ももんが | 2006年6月29日 (木) 23時30分

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