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2006年7月28日 (金)

小説・捨ててゆく話/ちいさいモモちゃん - 松谷みよ子

小説・捨てていく話 Book 小説・捨てていく話

著者:松谷 みよ子
販売元:筑摩書房
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大人の目線の「ちいさいモモちゃん」

ちいさいモモちゃん Book ちいさいモモちゃん

著者:菊池 貞雄,松谷 みよ子
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「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズ一作目

 「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズは、姉も私も大好きな童話でした。

 作者の松谷みよ子さんのライフワークは民話収集。この童話もどことなく昔話なイメージです。

 ママとモモちゃんと猫のプー、後に生まれてくるアカネちゃんが主な登場人物。

 一見、明るい童話なのですが、実は戦争、死について、環境汚染について等、重いテーマを扱っている話が多く、なかでもパパとママが離婚する経緯にいたっては、童話にしたからこその怖さがひしひしと感じます。

 パパが家に帰ってこなくて、パパの靴だけが帰ってくる話。

 ママのところにたびたびやってくる死神。

 パパは歩く木、ママは育つ木だから一緒にいると駄目になる、と魔法使いのおばあさんに言われ、パパとママはお別れすることを決めます。

 松谷みよ子さんの生活が背景にあるのはすぐわかります。

 ある日、図書館で、この「小説・捨てていく話」をみつけました。これは松谷さんの当時の生活の、一番つらい部分が、つらいままで書かれています。
 そして、「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズは、お子さんに、パパとママの離婚の理由を聞かれてお話しをつくったのが最初だと知りました。

 

 私は親になったことがないのでわかりませんが、幼い子供に離婚理由を聞かれて、ごまかす事なく、そして生臭くなく伝えられる親がどれだけいるでしょう。

 この本に書かれた心情を、なんら変化させることなく、かつ、子供が納得いく表現であらわした松谷さんを、本当にすごいと感じます。

 思えば民話はどこの国のものでも決して明るいだけではありません。

 影の塊を白い布でおおいかくすような、それでも影がもれでてしまうような雰囲気が、モモちゃんとアカネちゃんシリーズにもあって、この離婚までのくだりは、もはや民話といってさしつかえないと思います。

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