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2006年10月22日 (日)

イティハーサ -水樹 和佳子

イティハーサ (1) Book イティハーサ (1)

著者:水樹 和佳子
販売元:早川書房
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中途半端なファンタジーなんて目じゃない

 ゲーム、特にRPG系をやっていたり、アニメをみたりしていると、技や魔術、名称の元ネタがかいまみえる事があります。

 元ネタを知っていると、余計に楽しみがふえる気分は私だけかなあ、と思いつつ。元ネタをあるとも知らない人には、元ネタを知る楽しみも知ってほしいなあとも思います。

 だってごくたまに、元ネタを知らずに楽しんで、その元ネタにあたったりすると、あっ、と思うもの。

 今まで多いのは、やはりヨーロッパの神話や古典ファンタジー。アーサー王やギリシア神話、指輪物語なんかがほとんどでしたが、最近は、和物の話も増えてきて、やっぱり元ネタの伝説、古典を知っていると、ちょっと楽しいです。

  

 元ネタになる話はあたりまえだけど元ネタがない。あっても土着の民話だったりしてほとんど作者オリジナル。

 そういう話には、やっぱり感嘆のため息をつくことが多いです。

 その世界観、そのイメージの大きさに、圧倒される。それを作れる人を、心の底から尊敬する。

  

 「イティ・ハーサ」は、一応、古代の日本らしい場所が舞台です。けれど、浅学な私には元ネタは見つけられませんでした。

 神だけが持つ名前、「神名」を持つ国での伝説。

 目にみえぬ神々と、善悪で対立するみえる神々。それぞれを信じる、戦う人々と、戦わぬ人々。

 その独特の世界観、そしてたどり着く思想は、今までみたこともないものでした。

 一神教でもなく、善悪二元論でもなく、混沌でもない結末。

 少し、萩原規子さんの「空色勾玉」を思わせました。

 どちらももはや、SF、子供向け小説のジャンルではせますぎるように感じるからでしょう。

 伝説に等しい物語だと思います。

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