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2006年10月 1日 (日)

たかが夕焼けでも

 今日、行くべきだった場所には行かなかった。
 正しくは、行ったのだが素通りした。
 素通りして、そのままバイクを走らせて海まで行った。夕焼けに間に合うように。

 海の夕焼けを、ちゃんとみたのは一度きり。あれはあのときだけなのか。いつもそうなのか確かめたかった。

 私の育った場所は、山にかこまれてる。

 山の夕焼けというのは色素が薄い。

 柔らかな黄色が空と青白い山。その空より少しだけ雲は暗く濃い色になる。
 どんなに真っ赤な夕焼けでも、どんなにそれが雲に反射していても、それは水彩絵の具の色だ。水で薄めた透明な色。
 ずっとそういう夕焼けをみて育ってきた。
 

 海の夕焼けを一度みたとき、その激しい色に声もでなかった。

 どれもこれもが色素が濃い。油彩画の色だった。

 雲は、火事の火のように赤くにも、藍瓶の青くにも染められている。太陽は沈む音が聞こえてくるようなその質量を熟成させた色で主張し、海は何色をも含んだ波に金色の線を入れている。

 こんな夕焼けは私は知らない。こんな自然は私が知ってる自然じゃない。そう思いながらたちつくした。

 今日は雲が多かったから、あの時みたほど強烈なものではなかった。けれど、それでもその夕焼けにその色に、やはり私は声もでなかった。

 夕焼け一つとっても、こんなにみてきたものは違うのだ。

 では、きちんと伝えない限り、わかってもらえるわけがないではないか。

 そう思った。

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コメント

きちんと伝えなくても伝わる・・・

そんな相手が怠け者のチャーリーには必要です。言葉は数%。ほとんどはノン・ヴァーヴァル(非言語的)な表現の応酬だから。

投稿: チャーリー | 2006年10月 4日 (水) 05時08分

チャーリーさんへ
 
 そういう相手は私も欲しいのはやまやまですがw。

 伝えなくても伝わる、と感じられるのは、チャーリーさんがその相手を信頼しているからこそだと思います。素敵なことだと思います。
 
 
「伝えたいのは私で、相手ではないのだから、いわなくてもわかってもらおうなんて甘い考えはよしなさい」、と、自分によく言い聞かせてます。
 伝えてないことをすっかり忘れて、伝わらないことを相手のせいにしてしまうので。
 チャーリーさんが怠け者なら、私はお調子ものなのでw。
 

投稿: ももんが | 2006年10月 5日 (木) 01時48分

>チャーリーさんへ

...何をちまよったか、チャーリーさんを卑怯者よばわりしてましたことに今、気づきました。
 すみませんー。怠け者と書こうとして間違えていた。
 なんて失礼なことを。

 深くお詫びいたします。

投稿: ももんが 2 | 2006年10月 7日 (土) 20時42分

ももんがさんへ

ドンマイ(←このコトバ、知ってます?)です。チャーリーは何故おらが卑怯者なのかよう判らずに受け入れてしまったとよ・・・。そして今度は、怠け者になったとよ・・・。

人生いそがしか。ばってん よか。
Please take it easy.

投稿: チャーリー | 2006年10月 8日 (日) 05時05分

チャーリーさんへ

 ありがとうございますー。でもやっぱり。本当に申し訳ありませんでした。
 あ、怠け者ってのは、チャーリーさんのコメントをうけて書いたもので、本当にそう思っているわけでは...w。

投稿: ももんが | 2006年10月 9日 (月) 05時36分

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