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2006年11月29日 (水)

記憶の技法 -吉野 朔実

記憶の技法 Book 記憶の技法

著者:吉野 朔実
販売元:小学館
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実際にあった事件がモチーフになってます

 自分の一番古い記憶は、二つあります。

 一つは、夜の海。家族がいて、砂浜で、私はよちよちと歩いて貝殻のかけらを拾いました。
 ただし家族には、海に行ったのは私が二歳の時だから覚えているはずがない、と一笑にふされ、それは夢である、とまで言われました。
 二歳頃の記憶を持っている子なんて世の中にはごろごろいる、と後々知りました。やはりあれは夢ではなく記憶なんではないかとも思いますが、信憑性はいまいちです。

 もう一つは、家の庭。真昼間に一人でいたのできっと保育園に入る前です。
 そこで私は一人で悩んでいる。

 昨日の事は覚えている。先週の事も覚えている。先月お父さんの車に乗ったことも、その前の月にお母さんとお出かけしたことも覚えている。
 そうやってさかのぼって考えていけば、生まれたときのことまで覚えているはずなのに。なんで覚えていないんだろう、どこまで覚えているっけ?

 と、一生懸命おもいだしてる、そんな思い出。
 多分このときに一番古い記憶として海を思い出し、家族に確認をとったのだと思います。

 なんというか、嫌な子どもだなあ、としかいいようがありません。

 

 「記憶の技法」は、自分の本当の家族の消息を尋ねに行き、自分が封印していた記憶を取り戻す女の子の話です。

 それは悲しい記憶だけれど、彼女はそれを、今の家族を大事に思うからこそ、知ろうと、思い出そうとがんばります。

 記憶は記憶であるということ。そして記憶でしかないということ。
 その記憶の内容に関わらず、今いる場所が家族が、間違いなく今の自分の帰るところだと。心の底からそう思ったとき、彼女はようやく安心して、悲しい記憶を思い出します。
 そして、悲しくない記憶も一緒に。

 

 私にも、もっと古い、封印した記憶があるだろうか。なんて考えたりもしますが、あの暗い海と、明るい昼間の懐かしい庭の記憶以外にはやっぱりありそうもなく、そのことに、ちょっとだけほっとします。

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「アニメ・コミック」カテゴリの記事

コメント

きょうがんももは、ここへ記憶ー!
ただしここに家族に記憶した?
そこできょうがんももは、子みたいな一緒したかったの♪

投稿: BlogPetのがんもも | 2006年11月29日 (水) 11時42分

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