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2006年11月28日 (火)

ドラゴン・パール -シリン・パタノタイ

またもや画像なし...

 「ワイルド・スワン」を読んでからというもの、近代中国史ものにはつい手がでてしまいます。

 けれど「ワイルド・スワン」に描かれた文化大革命があまりに生生しかったため、逆に当時が舞台の小説、「中国の小さなお針子」を読んだときは、そののんびりさにあまりリアリティを感じませんでした。 

 そういう時には、小説よりノンフィクションを好む人達の気持ちがちょっとだけわかるような気がします。

 「ドラゴン・パール」もノンフィクションです。

 「ワイルド・スワン」は共産党の幹部の娘の目線でしたが、こちらは国賓という名の人質の目線。

 作者、シリン・パタノタイはタイの新聞記者の娘ですが、幼い頃、兄弟と一緒に「生きた架け橋」として中国へ送られます。

 タイの、明るい色彩の世界から中国へ。しかも保護者代わりは周恩来。

 毛沢東を間近でみるような立場でいながら、それでも学校へ行ったり恋愛をもするけれど。

 文化大革命はやはり彼女たち兄弟を巻き込みます。

 自己批判だけでなく、父や、保護者となってくれていた周恩来をも批判しなければならなくなり、兄弟は国外追放になり、彼女は一人になってしまいます。

 それでもくじけず、あきらめない。

 彼女は、自身の人脈でイギリスに亡命し、後々にはタイと中国の国交を深める際の通訳になり、真実「生きた架け橋」となりました。

 正直、もっと読まれていい本だと思うのですが、図書館で見つけた以外、本屋で売っているのをみたことがありません。

 「ワイルド・スワン」とセットで是非、読んでみてもらいたい本だと思います。

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