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2007年6月22日 (金)

散歩のとき何か食べたくなって -池波 正太郎

Book 散歩のとき何か食べたくなって

著者:池波 正太郎
販売元:新潮社
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何かどころではなく美味いもの

 上野、浅草、銀座。

 そこにひそむ、古きよき東京の、「粋」に憧れます。

 だからこの本を読んで、池波 正太郎さんの生活が私の勝手な「昔からの東京人」のイメージそのままで、驚きました。

 そしてそれ以上に、池波さんの、食べ物と、それを作り出す職人さん、それを包んだお店への愛情が素晴らしい。

 お店には入らなくても、仕事をしている姿がみたくてお店をのぞく。

 二代目になり味が変わったということを指摘したうえで、なおかつ、二代目の味が好きだと主張する。

 辛らつに批評するでもなく、無駄に誉めるのではなく、シンプルに、各お店の、そこで味わえる幸せを教えてくれている。

 この本には、各お店の料理の写真も載っているのだけど、どれも過剰に飾られた料理ではなく、民芸品のような、渋い味わいのものばかり。

 粋な料理には粋なお客がつくものだ、と感嘆してしまいます。

 

 私が行ったことのあるお店もありました。まだ存在するお店も多いようです。

 ただ、行こうとは思わない。

 わざわざ行く時点で無粋だと思ってしまう。これはあくまで散歩の範囲内に作者がいるからこそ、意味がある。

 そこに古くから住んでいるからこその雰囲気は真似しようとして、できるものではありません。 

 かわりに本で疑似体験をし、私は私の住む街で、私の粋をつくりましょう。

 

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