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2007年8月19日 (日)

避暑地の猫 -宮本 輝

新装版 避暑地の猫 (講談社文庫)

新装版 避暑地の猫 (講談社文庫)

著者:宮本 輝

新装版 避暑地の猫 (講談社文庫)

人間が何より怖い

 軽井沢。

 同じ県に生まれているくせにほとんどいった事はありません。

 日帰りで行ったときも、お土産やさんを覗いたけれど、どれも特に買いたいとも思いません。

 観光地独特の、妙に明るいペンキで塗られたお店の壁に、むしろ嫌悪感を感じてしまいます。

 そのペンキの色がはげてしまった姿を想像してしまう。寂れた観光地、というのがまわりに多いからかもしれません。

 だからああいう場所はお店めぐりをするのではなく、本当に「避暑」として、せめて一週間は滞在しないと私には良さがわからないのではないかと思います。

 

 「避暑地の猫」は中学の数学の先生から、おもしろいよ、と薦められました。

 たしかにおもしろかった。何が面白いかわからないままにひきつけられて何度も再読しました。

 これは別荘番としてやとわれた一家が、壊れてしまうまでの話。

 普通、家庭が壊れるのは異常なことかもしれないけれど、この小説においては、この家族が普通に生活を営んでいることのほうが異常。

 主人公をとりかこむ状況そして行動の全てが、冷静に考えると異常なのかもしれないけれど、読んでるうちに誰が悪いとか何がいけないのかがわからなくなる。

 壊してしまった主人公も、全てを麻痺させないと生きてはいけなかった家族のことも、許しそうになる自分が怖い。

 

 自分が避暑としてどこかへ滞在できるとしても、軽井沢は選ばないでしょう。

 単に海がないから、という理由です。せっかくどこかに滞在するなら、普段と違う場所へ。それだけです。

 と、いいつつも、もしかしたら、この小説を読んでしまったからかもしれません。  

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コメント

>中学の数学の先生から、おもしろいよ、と薦められました。
僕はももんがさんに薦められて読みました(^^

主人公の思い出という形で話が進行するので、他の登場人物の真意が判らないから、何度も読み返してしまうかも知れません。

でも一番判らないのは、主人公の話を聞いたドクターが軽井沢に急いで向かったんことかも(-_-;

投稿: みはりや | 2007年8月19日 (日) 05時12分

>みはりやさん

 そういえばそうでしたね(^^ゞ

 そうそう!私もドクターの気持ちがわからないんです。なんであれで行きたいと思うのか。
 よかった、同じこと思う人がいてw。

投稿: ももんが | 2007年8月19日 (日) 16時46分

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