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2011年9月 8日 (木)

桂よ。 わが愛・その死 -三宅 一郎

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 森村 桂さんの著作は「天国に一番近い島」が一番有名だと思います。
 
 でも私が森村さんの名前を知ったのは、それを読む前。
 
 よく行く本屋にあった、森村さんの自作のケーキの本が好きで何度も立ち読みしたのが最初です。
 
 よくあるきれいなケーキじゃない、素朴なケーキ。シンプルきわまりないお菓子の写真と、読みやすいエッセイがついたその本を、何度も立ち読みして、とうとう最後は買いました。
 
 その後、あちこちの本屋、図書館で、森村さんの本をみかける度に読みました。当時はもう森村さんブームは一度すぎていたから、古本屋で昔の本を見つけると小躍りして買った覚えがあります。
 
 彼女の書く内容は、すごく素直で読みやすい。頭の中を直結しているのかと思うくらい、思うがままを書いている。そう思っていたけれど。
 
 後年、「続・天国に近い島」を読んで、そうではなく、むしろ、一生懸命みなに気を使って書いていたのだと知りました。
 
 そして森村さんが亡くなられてから数年後、夫のM・一郎さんこと、三宅氏がこの本を出版した事を知り、読んで、やはり、森村さんが一生懸命、たくさんの事に気を使ってきたことを知りました。自分の身どころか、精神を削ってまで気を使ってきたことを。
 
 
 夫だから、全てを書いていいかというと違うとは思います。
 
 この本は、ファンには知りたかった事が多く書かれているけれど、当事者だったら、ちょといたたまれなくなってしまう内容にまで触れています。
 
 ただ、きっと三宅さんは、恨み言を言いたかったわけではなく、桂さんに伝え切れなかった沢山の気持ちが、あふれてきてしまってどうしようもなかった。そんな気持ちで書いたのではないか、読みながらそう思いました。
 
 
 この本を読んでから、あらためて森村さんの本を読むと少し、せつない。
 
 残された人たちはいつだって、さみしいものだけれど。悲しいものだけれど。

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