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2011年9月24日 (土)

告白

告白 【DVD特別価格版】 [DVD]
原作を読んでもなおすばらしい

 名女優とよばれる方々の中には、しぐさは完璧なのになぜかセリフが棒読みに感じる人たちがいます。
 
 私にとって松たか子さんは、その一人です。
 
 けれど、その棒読みに聞こえるセリフまわしが、この映画では大変ひびきました。
 
 ある決意を胸に、感情を全て消している。抑えている。そんな役柄に彼女の語り口調はぴったりで、そしてその分、言葉がない動作での演技部分がとてもすばらしかった。
 
 
 告白は、何人かの目線で一つの事件が語られる。
 
 松さんはキーマンですが、最初の教室での長台詞。彼女のセリフで、皆の一挙一動が変わる。それでも彼女は淡々と話す。
 まるで良質な舞台劇をみているようだった。
 
 また、別のシーンで、雪の中、彼女は嗚咽をこらえて歩く。彼女の気持ちはみているこちらもわからない。そしてわからなくていいのだ。
 きっと松さんが演じた教師自身、複数の感情が入り混じって、わからなくなっていたに違いない。
 それが言葉なしなのにわかる。
 
 そしてラスト。ある生徒に浴びせる容赦ない言葉。少し微笑みを浮かべて話すような易しい話し方に、心の底から震えてしまう。
 
 
 湊かなえさんの原作も、映画の後に読みました。「藪の中」形式の文章で、大変面白かった。
 けれど原作ではない、映画の方を、私は勧めてしまいたくなる。
 
 この映画、松たか子さんをみる為だけに何度も観てもいい。そう思ってしまうほど、彼女の演技はすごくて、そして面白かったから。

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